お子さんの不登校、自殺者が過去最多というニュースがありましたね。
時代の変化が目まぐるしいために起きていることなのかもしれません。ネットやSNSの影響は子ども達にとっても大きいですからね。追い討ちのコロナ禍と言った感じがしています。
オルタナティブスクールを経営していて常々思いますが、「自殺を考えてしまうくらい今の学校が辛いなら、あおぞら学校を見つけて辿り着いて欲しい」と切に願うのです。
しかし、通う学校を変えれば全てOK❗️というわけではありません。親が中心となり、子どもの一つ一つの問題とじっくり丁寧に向き合う必要があます。
個人的な意見を述べると、「不登校」自体が問題とは思いません。むしろ自然なことだとすら思います。
因みに、あおぞら学校スタッフの子ども達もカテゴリー的には不登校児童に該当しますが、学区の小学校の先生方とはとても良い関係にあると感じています。家庭の状況を理解してくださり本当に感謝しています。
先生方としても我が家を「問題」とは思っていらっしゃらないのではないかと感じています。お互いに邪魔し合わない関係性は、日頃の関わりは無くとも心地良いものです。
しかし、「いじめ」が原因の不登校や自殺は大問題だと感じます。
もし精神的、肉体的ないじめのターゲットになっているなら断じて、いじめられに自ら出向いてはいけません。隠れるなり逃げるなりの身の安全を守る行動をまずは取りましょう。
いじめられているのに身近な人に「学校に行きなさい、来なさい」と言われては「自殺」を選択肢に入れることになるのは無理はありません。
いじめが起きやすいというのも地域の学校の特徴ではあります。いじめ問題に熱心に取り組む大人も大勢いるので、生徒の立場としてはそんな大人を頼ってもいいと思いますが、大人もまた「地域の学校はいじめが起きやすい条件が揃っている場所」という認識をもっとしないといけません。
というわけで、あおぞら学校スタッフに言わせると「いじめ」の心配無いの世界で過ごしたいなら地域の学校に通うことは得策では無いとなります。
「いじめをする」ことは絶対に許してはいけません。いじめる側が絶対悪なのですが、現代の学校環境にはいじめを誘発するような要因がたくさんあるのです。
小中高のどこでも「いじめはダメ」だと教えられますが、自分自身が地域の学校を利用していた頃を思い出すと、いじめに合うんじゃないか、とか合わないようにどうしようなどは常に考えて心配していましたし、親になってからも、我が子が学校でいじめに合ったらどうしようという恐怖感はありました。
現代の学校環境をそのままにして、生徒にだけ「いじめはダメ」という教育をするのは無理も矛盾もあるのです。
そんな矛盾や不満、不安を感じたまま学校に通い続けることもまた問題となる時があります。
- 学業不審
- 遅刻多数
- 教師に無闇に反抗的な態度を取る
- 授業中の立ち歩き
いじめに巻き込まれるまではいかなくとも、上記などの素行が見られる生徒には「本来の自分に嘘をついて無理をしている」という背景があると思われます。地域の学校に通いながらこの「無理をしている」という状態から抜け出すのは難しいのではないかと思うのです。
自分の意思とは関係無く、授業、給食、宿題、運動、テスト、成績、順位、受験、が次々に与えられ、常に追われている状態を義務教育なら9年間はしますからね。いじめが起こる原因もこの学校システムとの関係性はかなりあると思います。
というわけで、個人的には地域の学校に行きたくないと感じることがあるのは、人として自然なことだと思うのです。
あおぞら学校は「やりたいことがあるのに既存の学校ではできない」ということに疑問視や違和感を持つ生徒にとっては最適な環境です。
家庭学習もいいですが、親元を離れ、あおぞら学校の様な小社会の中で自分のしたいことをするのはとても重要ですし、更に「今日は〇〇をしよう」と自分で決められるので、自分に無理の無い活動ができたり、好きなことに没頭したり、趣味の合う者同士の活動も好きな時間できます。
スタッフの立場としても、あおぞら学校に我が子を通わせている保護者の立場としても、いじめに関しては我が子が巻き込まれるなどの心配はしていません。
「義務教育」とは言いますが、生徒の立場としてはどちらを選ぶことも可能です。是非自分の意思でどうするのかを決めてもらいたいと願います。
いじめ以外の理由で不登校にった事例で
- お友達と喧嘩をしてしまった
- 先生の対応が嫌だった
ということを度々耳にします。そんな場合もあおぞら学校に来て頂けたらいいと思うのですが、オルタナティブスクールでもお友達と喧嘩をすることは可能ですし、厳しく注意をされる経験もあり得ます。
なので、お友達、先生、その他の事のせいにしただけで不登校になっては、引っ越し、転校、オルタナティブスクールへの入学をしてもキリがない問題になってしまいます。
あおぞら学校においても、「地域の学校が嫌だったから」だけを理由に来る所ではないのです。
重要なのは「目的意識」を持つことなのです。
- 何をする事が好きなのか
- 何をしに学校へ行くのか
- どんな目標を立てるのか
- どうやって達成するのか
これらの事がきちんと考えられているかが本当に大切なのです。「まだ考え付いていない」という状態でもその方向性に向いているかが大事です。
つまり、誰かに嫌なことをされた事実があっても、担任の先生が悪かった、お友達が悪かったということを1番に思っている状態は不登校になった後、前に進めないのです。
嫌なことがあっても目的がしっかりとしていれば、簡単に不登校にはならないはずですが、あおぞら学校でも目的意識無く入学して通い続けた場合には、あおぞら学校に対しても「不登校」があり得ます。
あおぞら学校のようなスクールに通わせる場合は、ご家庭でお子さんが前に進めるようなサポートを特に最初の時期は必要になります。
あおぞら学校のようなスクールでよくある事例では、
入学して早速「ゲームが欲しい」ということです。その時はゲームについて一緒に考えてあげるというサポートが必要です。地域の学校に行っていた時はゲームと学習は切り離されていましたが、あおぞら学校に入学するとゲームは教材になり得ます。
- どんなゲームが合っているのか
- ゲーム機の安全な扱い方
- 目が疲れた時はどうするのか
- お友達と遊ぶ時はどうするか
- ネットと繋げる場合の注意点
- 生活の乱れに繋がらないようにはどうするか
などゲームという教材をどのように使うかをご家庭で話し合う必要があります。
大人の方が一方的に「高いから買わない」「クリスマスまで買わない」と言ったり、逆に安易に買い与えてしまうのは良くないですよね。
またお子さんも、友達に自慢したいから欲しいとか、ゲームをしているから晩ご飯を食べないとか、夜更かしをしたりとなってはいけません。
あおぞら学校のスタッフも我が子がゲームのせいで乱れた行動を取ることを許す気はありませんが、生活や精神の乱れがゲームのせいで起きるということは無かったですし、今後も無いと思います。実感としては、ゲームは素晴らしい教材だと思っています。任天堂様には感謝です。
東京サドベリースクールさんの事例では、6歳の生徒さんで、タブレットで動画をずっと見ていたいという時期に、お家の方と「ブルーライトカットのメガネを着けて見る」というお約束の元、スクールで動画鑑賞をしていました。
つまり、ご家庭ではお子さんの様子を放置せず、把握しつつ、支配的にならず、学校など他者に任せ切らず、という姿勢が保護者の方に必要なのです。地域の学校に預ける時とは親の勤めが少し異なります。
まとめると、たとえ不登校と言われても、目的意識を持っているなら地域の学校に行かない選択をすることは問題ではありません。地域の学校にいってもオルタナティブスクールに行っても、「無意識」のままでは行き詰まりを感じることがあるのです。
地域の学校の先生方も、生徒がちきんと「目的意識」を持っていると認識すれば、地域の学校に通わないことや、オルタナティブスクールに通うことも納得してくださるはずなのです。
最後に、いじめに合ってしまい、未来に目的意識が持てない程だったり、トラウマやPTSDの状態の方やその保護者の方には、あおぞら学校のカウンセリングセッションをご利用頂きたいのです。
できればどうか、精神薬に頼る前に😌